むかつくの一言で片付けられる人間だ。 「やめてむしろその逆よ。」 あたしがキッと翔吾を睨みあげると、翔吾は口の右端をクイッと持ち上げニヤリと笑った。 こんな笑い方も様になってしまうほど顔だけはいい翔吾は、昔からモテモテ。 それでも一度も彼女を作ってこなかったのはあたしの大きな疑問。