あたしは翔吾の声に振り返り、不機嫌全開の佐伯をみつめた。


「あー。ごっめーん佐伯ぃー。ついいつものくせでー。」


さっきの仕返しだ。


あたしだって簡単に春海を佐伯に渡したりなんかしないんだから。


下唇をギュッと噛み締めて悔しそうにする佐伯は見ていて気分がいい。