「お嬢様。お部屋の支度ができています。」
「ありがと。隼人。」
隼人は専属執事。18歳。
仮婚約者でもある。
仮の理由はね、もしあたしが高校卒業するまでに本気で結婚したい人がいたらその人と婚約できるの。
ママが、好きな人と結婚して欲しいからって言ってくれたおかげ。
今のところは隼人が恋人。
隼人があたしのこと好きみたいだから付き合ってる。
実際、恋愛なんてどうでもいい。
どうせ、あたしの財産狙いだから。
今までだってそうだった。
デートに行ってもあたしが全部お金出したし、彼氏がほしいものはなんだって買ってあげたけど結局、浮気されておしまい。
だから隼人から付き合って欲しいって言われた時だってすぐにOKした。
「行きましょう。」
「うん。」