翔side
俺、最低だな。
親友が困ってるのに手を差し伸べてやることが出来ない。
しょーがねーじゃん。
俺だって雅ちゃんが好きだから。
正直ビビった。
泣きながら部屋から出てくるし、スーツケースなんて持ってるし。
好きな女の子が弱ってる時に助けない男はいないだろ??
「雅ちゃん?」
「あっ。翔くん…」
「どうしたの??」
「ううん。仕事でちょっとね…。
あたし、しばらく家から学校に通うことになったんだ。
だからもし蓮が家に来そうだったら止めてほしいんだけど…」
「ん。」
「あいつの顔は見たくないから。
じゃあね、声かけてくれてありがと。」
雅ちゃんは、とても悲しそうで、傷ついているように見えた。
原因は蓮だということはすぐに分かった。
全部か分からないけど。
どうしたら君の心は俺に向く??
翔side END