「おかえり」


いきなり言われてわたしは驚いてリビングの方を見るがさっきと同じ体勢。


「ただいま」


「…スミノ」


それはどっちのスミノ?


寿美乃なのか澄乃なのか。


「澄乃?」


「え、あ、なに?」


「…どうした?」


「ううん」


あまり考えないように物を全部入れ終わると飲み物をコップに注いで颯佑のところに行った。


「飲み物、飲んだら?」


そう言うと起き上がった。


颯佑はじっとわたしを見ている。


さっきからなんかおかしい。


「体、まだだるい?」


「……ねぇ」


「ん?」


「抱きしめたい」


え?


わたしがぽかんとしてると、颯佑はゆっくりとわたしを被さるように抱きしめた。