エレベーターのボタンを押して来るのを待つ。
この時間が長い。
最上階はこういうところがデメリット。
わたしは来たエレベーターに乗ってお店へ向かった。
「渡辺!」
スーパーに着くと後ろから声をかけられた。
振り返るとそこには濱さん。
「あ、濱さん!」
「なんだ、元気そうじゃん」
「解決したしスッキリしたので!」
「よかった」
安心したように笑って濱さんはわたしを見る。
「わたしもう少しで辞めるかもしれないです」
「あそこを?」
「はい」
「そっか」
「家、変わるかもしれないので」
「引越し?」
「まぁ、そんな感じです」
「最後の時、招待状渡すよ」
「招待状?」
「俺たち結婚するんだ」
俺たち、とは店長とってことだよね?
「そうなんですね!おめでとうございます」
「ありがとう」
2人なら長続きしそうだな〜。
大人の安定感っていうやつで。