「あっ」
病室から出ると、そこには颯佑のお父さんがいた。
「すみません、」
「医者として体を壊すとはな」
「僕の注意不足です」
「…お前は未来の妻として何してるんだ。
別の人を探すしかないか」
「すみません、わたしのせいなんです。
わたしがしっかりしていればこんなことにはならなかったんです」
そう、わたしのせい。
わたしが自分の事しか考えていなかったから。
さっきの話を聞いてあまりお義父さんは好きではないけれどそう言う。
「颯佑、新しい人を見つけた方がいいみたいだな」
「父さ…」
「資金援助はすればいいだけの話だろ?
そうすれば結婚もなしになる、よかったな?」
そう言って去っていった。
なんて、自己中心というか…なんというか。