ローテーブルを挟んで向かい合って腰掛け、お茶を飲んで一息ついた後、きなこちゃんにシャワーを勧め、私は夕食の支度に取りかかった。

暫くして夕食の支度が終わり、きなこちゃんと入れ違いにシャワーを浴びた。

浴室を出たところで、きなこちゃんが駆け寄ってきた。

「さくらちゃんっ! 

さっきドアをとんとん叩かれたっ! 
チャイムあるのになんでっ?
怪しい勧誘とか、変な人とかだったらどうしようっ」

きなこちゃんは不安そうだ。

やっぱり若い女の子の独り暮らしは心配だよさくらちゃん、とぎゅっと手を握られた。

ぼんやりと、以前きなこちゃんは実家暮らしで、お父さんが警察官かつ過保護だと言っていたことを思い出した。