「おかえり。今日も朝から熱いねえ!」 教室に戻ってきた私に、友達の唯は言った。 「いいなぁ。私も春斗くんみたいな彼氏ほしいよ」 今度は唯の隣にいた菜々が言う。 二人とも、仲のよい友達だ。 「そう、かな?」 「そうだよ!いつも雪音に対して優しくてさ!」 …違う、違うんだよ。 春斗が優しくしてるのは私じゃない。 春斗の彼女も、私なんかじゃない。 全部、全部…