もう日も暮れて、放課後の教室はちょっと青春の匂いがする。



「さーて帰るか」


みんなかばんを肩にかけて、椅子を引く。


この瞬間はちょっとさみしい。


でもみんな電車通学なので、帰り道は同じ。


わたしは少し前を歩く一磨くんの背中を見ながら帰るのが好きだったりする。