「君じゃなくて、昔みたいにきーちゃんって呼んでくれてもいいんだよ？」
「えっと…きーちゃん…？」
久しぶりに口にする名前は少し恥ずかしくて、尋ねるように言ってしまった。
「私も昔みたいに凪って呼んでもいいかしら？」
「もちろんだよ！」
「私ね、もう忘れられてたんじゃないかと思ってた、でも覚えていてくれてありがとう」
「きーちゃんこそありがと、覚えててくれて」
僕は今までの事をきーちゃんにたくさん話した。
小学生の時のこと、中学生の時のこと、高校1年生と2年生の時のこと、嬉しかったことから悲しかった事も全部。
