「あなた、バンパイアでしょ?」 予期していたとはいえ、あまりに率直な言葉に冷や汗をかいた。 普通の人間なら、そう思うわけが無い。 だって、この世界でバンパイアという存在は御伽噺の中の存在であって。 決して世にはいない、架空の物。 そんなのがここにいるなんて、誰が想像するだろうか。 しばらくどう応えるべきか迷ったが、ばれたのなら仕方が無い。 「そうだ。俺は…バンパイアだ」