『…っち。私、部屋戻るから。』


いち早く、颯太君の前から逃げたかった。でも、1歩歩いて、足を捻っていたことを思い出す。

…くっそ、いてえ。


「あれ、結菜ちゃん帰るんじゃないの?そんなところで止まってどうかした?」


…こいつ。ぜったい分かって言ってる。

私が足が痛いってすがってくるのを予想してやってるんだ。

…この、腹黒最低野郎。

てめえなんかの世話になんねーから!