『そんで?なに考え込んでんの?』


意外と風が強かった屋上。

そこで私は、できるだけ軽めに言ってみた。

その方が、楓も言いやすいと思ったから。


「え、なんで?」

『見てれば分かるし。何でも言い合おうって約束したしさ!』


中学のときを思い出す。

楓、私には世話焼きなくせに、自分はずーーっと1人で溜め込むからね。


ちゃんと聞き出すのが、私の役目ってものよ!


それが、どんなことでも。

例えばすごく辛いようなことだったとしても。


私は全部受け止めるんだ。