ーーこれにて今年度の体育祭は終了します。


グラウンドでは団の解散式が行われている。

私はそれを、誰もいない教室から眺めていた。


あのあと、静まった廊下に、大和君と楓が話しながら歩いてくるのを感じたんだ。


だから、走った。

今は、誰にも会いたくない。そんな気分だったから。



…はぁ。こんなんじゃダメだよね。


颯太に別れを告げられた日に、今日で終わりにする。なんて思っておいて…

クラスで、今までのことは全部忘れる。なんて言っておいて…


私は、何も変われてないじゃん。