すごい速さで、颯太はグラウンドを1周し、第1走者のくせに、紅軍・白軍と大差をつけてパスした。 …か、かっこいい。 お疲れ様。心の中でそう声をかけようとしたのに、颯太はアンカーのゼッケンを着て、もう1度列に並んだ。 も、もう1回!?すごすぎるよ。 人数合わせだとしても、それに選ばれるって、やっぱすごい速いからだよね。 お疲れ様。その言葉を飲み込んだ私は、こうつぶやいた。 頑張れ。