幸せそうな楓を見て、私も幸せな気分に浸っていた。


「…おい。」

『ん?』


振り向くと、もう帰る準備万端な颯太君がいた。

そして、なぜか私の荷物まで持っている。



「なんか、いい雰囲気なってきたし。俺ら、抜けようぜ。」

『あぁ。そだね。それがいいかも。』


私は、颯太君の手から荷物を受け取る。


「大和!俺、もう帰るわ!今日はお疲れなー。」

「…あ、おう!ありがとな!」


私は、楓に『頑張れ』と囁いて、そのまま颯太君のあとを追った。