「だから、好きな人って...おまえだっつーの。気づけよ、ばか」

翔太がぼそっとそんなこと言ってたことには気づかなかった。

それから私達はいろんなお店を回った。
その時、一つのピンが目に止まった。
ラメ入りのピンクのピン。

「これ可愛い〜っ」

やばっ。
自分の事言っちゃった。

「あー、菜緒ってそうゆうの好きなの?
なんか意外」

意外ってなんすかっ⁉︎

「うん...
こうゆうのよく使うからね」

「へぇー」

「あっ!これとかは?」

手にしたのはうさみみのカチューシャ。
ホンキで言ったわけじゃないけど。
あっ、そーだ。
私は、うさみみのカチューシャを取って
翔太の頭に着けようとした。
でも、身長差15cm以上あるのに届くハズがなく...
気づいたら私の頭に着けられてた。

「やめてよ〜っ
私こうゆうの似合わないしっ」

「あー、俺の頭に着けようとしたお返し
だから」

...っ
なんか急に俺様キャラになってない⁉︎

「似合ってるけど」

...っ
そんな事言われたらさらに好きになっちゃうじゃん。

「じゃ、次行くか」

「あっ、うんっ!」