私は、笑顔を作って「うん!」


と答えた。

その時、見覚えのある声がした。

それは、一発で誰だか分かった…瞬…



「お前ら、昼も一緒だったよな!」
「帰りも一緒に帰るのか?」



「もしかして…つき合ってるとか…」



ヤバっ!瞬、気づくの早すぎ…

まだ、何も言ってないのに…

いつ、気づいたんだろ?


「あのね、瞬…私と蘭くんね…」


「つ…「付き合ったんだ!」」


私の言葉を遮って言ったのは蘭くんだった


「俺と楓は、付き合ってるんだ」


ごめん…瞬にも言えないよ!

これが、偽りの恋人だって事を…


ねぇ~瞬。今、どんな事を想ってる?



「男慣れしてない楓に、彼氏か…」


「まぁ~良かったんじゃね?
 火宮は、いい奴だと思うぜ!」


「火宮!幼馴染みがお世話になるな!
 幸せにしろよ!「おう!任せとけ!」」


瞬…本当にそう思ってるの?

私には、分かるよ。だって、いつも一緒だったから…瞬が元気ないの!

悲しそうな顔を隠そうとしている事を…


何で悲しんでるの?私に、嘘だけど彼氏

が出来たんだよ。喜んでくれないの?


瞬…心から笑ってよ。

じゃなきゃ。彼女のフリする自信が付かない…。笑って、瞬!