「んだ、てめぇ。
おい美香、こいつ誰だよ?今すぐ追い出せ」


「……」

「 おい、」 腹の底から出てるドスの聞いた声。

怯えて何も言えない私とは違って、

「あのさぁ、こいつ、美香じゃねぇよ」

堂々としている浩多を、かっこいいと思った。


「は?……」


少し考える素振りを見せ、
ふ、と男の表情が緩まったと同時に、「すまねぇ」と謝ってきた。

いつの間にか横に居た優子ちゃんも、浩多も、もちろん私も。

その場に居た、男を除いた全員が、その行動に驚いていた。