「るりおねえちゃんっ!おたんじょうびおめでとう!」

金色の光の中、二人の子供が小さな庭の花壇にいた。

一人は真っ白な肌に、栗色の巻き毛が太陽の光を反射してきらきらと輝いている。髪と同じ色の瞳が綺麗な少女。

もう一人は真っ白な肌に、ツヤツヤとした黒髪。吸い込まれそうな黒い瞳の、少女のように可愛らしい少年だった。

少年は少女の小さな頭に、花輪を乗せた。

「ありがとう!」

可愛い弟、優しいお父さん、優しいお母さん。

大好きな家族。幸せな家庭。



これは、誰かの幸せな夢。

遠い、とおい、昔の記憶。