その過去から、いまだに抜け出せていないから、男子に心を開けない。




私がすぐに本を読み始めたのは、騒がしい声が男子だったから。


あの騒がしい声は、教室に男子が入ってくる合図のようなもの。


2年生のときから、そうやって過ごしてきた。




本を読んでいると、いつの間にか男子が教室の中にいた。


男子は、クラスの男子の中でリーダー的存在の柴田の席に集まっていた。




するとガラッと教室の扉が開いた。