わたし、星野なな(ほしのなな)が恋したのは1つ上のお兄ちゃんの友達で
よく家に遊びに来る峰岸 翔(みねぎし かける)先輩。
学校ではあいさつをしても気怠そうに「…おはよ」しか言ってくれないけど
わたしの家に遊びに来ると、口数が増えて、わたしにも話しかけてくれて
くしゃっと笑う笑顔も見せてくれる。
最初はただのお兄ちゃんの友達だからお客さんとしか思わなかったけど
翔先輩が家に来るようになって、話を聞いてもらったり、風邪をひいて熱を出した時にはアイスクリームを買ってきてくれたり
優しい面が日に日に見えていくうちに
……私は彼に恋をしてしまった。