「別にほだされてなんていませんよ」




心を読んだように沖田は言った。
じゃあなんなんだ、と土方が問えば「さあ」と答えた。




――やっぱりほだされてんじゃねぇのか。




心なしか優しい顔をした沖田に驚く。




ううん、と唸る土方に視線を送る二人。
この二人の意見とあれば尊重したい土方であったが、事が事だ。




「........................とりあえず、保留だ」




考える時間が欲しい、と言えば沖田に口を尖らされた。

優柔不断、とも言われたが....じゃあお前が副長やれと返せばすぐに自室に引っ込んでいった。