そして刑事課に入っていき、先に来ていた島田に、


「おはよう、シマさん」


 と声を掛けた。


「ああ、トノさん。おはよう」


 島田がパソコンから一瞬目を上げ、言う。


 その後、また作業に集中し始めた。


 いつも思うのだ。


 この男も勤勉だと。


 署内で一番立ち働いている。


 誰よりも。


 思っていた。


 きっと島田もいろいろ考えているのだろう。


 心の中では、だ。