ずっと思っていた。


 警察官としてやるべきことは山ほどあると。


 いずれ新年度の人事で、警視庁へ戻れることは分かっている。 


 島田とコンビを組みながら、だ。


 どの部署が俺たちを待ち受けているだろう?


 一課か、古巣で嫌な思い出のある二課か、窃盗担当の三課か、それとも組対か?


 気になっていた。


 全ては内閣官房にある警察庁の人事担当者が決めることだ。


 ずっと考えていたらノイローゼになる。


 その日、午後九時過ぎに仕事を終え、署を出た。


 それから淡々と日々が過ぎ去っていく。


 思っていた。


 時が過ぎるのは早いと。