公安は裏警察なのだが、こんな時に活躍するのだ。


 前線に立ち。


 思っていた。


 きっと公安はやってくれるだろうと。


 そして中継が始まってから一時間後、変な信者服を着た関係者数名が、公安の刑事に脇を固められ、連行される。


 感じていた。


 これがあのカルトの終焉だと。


 警察が捜査対象として、長年執念を燃やし続けていた月創会は、幹部が残らず逮捕されたことで終わった。


 島田が、


「トノさん、公安はまた株上げたね」


 と言ったので、


「ああ」