別に気にすることはないと思う。


 それ相応に加齢したということだから……。


 そう感じながら、食事を取っていると、島田が、


「トノさん、午後から道場に行こうよ」


 と誘ってきた。


「稽古したい?」


「ああ。俺も体鈍っててね。ここらで一つ、稽古付けてもらいたいよ」


「分かった。午後からな」


 そう言って食事を取り終え、またコーヒーを一杯淹れて飲む。


 そして午前中の仕事の続きを始めた。


 ずっと業務がある。


 確かにきつかった。


 夏の暑い時に職務に従事するのは。