綾芽side

「あ、暑い…」

私は思わずそうつぶやいていた。

じりじりと照りつける太陽を睨みながら、大好きなあの子を待つ。

早く来ないかな…と、辺りを見回す

けど、あのこの姿はない

まぁあ、ちょーっと早く来すぎた私が悪いんだけど…

そんな自分がおかしくて、鼻で笑った


私はあまり執着しないタイプだ。

来る奴も、離れていく奴もどうでもいい。

でも、あの子だけは絶対に誰にも渡さないし、離さない

まぁ~昔はあの子が大嫌いだったけど…

うん、昔の話だ
あの頃は若かったからな~

昔の思い出に浸ってると、後ろから

「おねーさんっ!」