謎なまま、卒業式は始まった。
俺とひかるが卒業証書をもらってるとき、女たちの鳴き声が聞こえた。
そんな感じで卒業式は終わった。
俺らはクラスのやつらと写真を撮るなりなんなりして、屋上に向かった。
そして、言葉も出なかった。
「達哉くん!ひかるくん!」
そこにいたのは、屋上の後ろの方にもいる女。
何人いるんだよ!?
「達哉くん、好きです!付き合って下さい!!」
「ひかるくん、好きです!付き合って下さい!!」
みんな声が大きくて、グラウンドのやつらも屋上を見上げてた。
目を合わせると苦笑いされて終わり。
先生も窓から様子を伺ってるだけ。
まぁ……無理もないよな。
卒業する前に気持ち伝えようとしてくれたのは嬉しいんだけど…。
「えっと…ごめんね?俺、彼女いるんだ」
「え?」
「は?」
俺と女たちの声がはもった。
そのはもったことに感激する女たち。
…耳が痛い。