そして、今隣にいる彼に聞く。



「Fakeはやめたの?」


そう。奏斗は素顔を見せたまま、
制服を着崩して髪も弄んで...


Fakeじゃない。
Truthの彼だ。






「俺さ。前から優心に言われてたんだ。
素顔でいけよって。

それに、今は結乃がいる。
俺に怖いものなんてねぇーよ」



彼はズルい。

この上ない綺麗な顔立ちに
俺様口調で話される言葉たち。
そしてたまに見せる笑顔。


全てが私を誘惑するの。