すると―――
「きゃ……っ!」
「うわ……っ」
ドスン―――
階段を踏み外した私は、上にあがってきていた誰かに向かって落下した。
「いってぇ……」
あれ、私は痛く……ない!?
体を起こすと、私は男の子に覆いかぶさるような状態になっていた。
し、しかもすっごくかっこいい……。
染めた感じではない自然な茶髪に切れ長の目。肌もすごく綺麗でうらやましいほどだ。
でもなんだか少し怖そう……。
「お前……」
険しい表情で彼は私を見た。
「あ、あの、ご、ご、ごめんなさいっ!!!」
私は慌てて起き上がって、階段を駆け下りた。