「分かってたのにっ…私、何もできなかったっ…」


「・・・梓」


頬を冷たい何かが伝う


「分かってたんだ、裕美が悠太に余りにも執着していることに・・・」


「梓、聞いて話しにはまだ続きがあるの」


「続き?」


「えぇ」


真穂の話しによれば、その二人が行方をくらます所をみた人がいるみたいで、その人の話しによれば


「悠太君を気絶させて連れ去ったみたいなの」


「気絶?」


「えぇ、でその人たちは私達と悠太と初めてあった日のこと覚えてる?」