「え、生きてるけど。」


私があっけらかんと答えると、陸が少し困惑した表情で答える。


「あ、そなんだ。よかった‥魂が乗り移ってとかいうからてっきり‥」


「そっか！魂じゃなく生霊か・・」


私の答えに陸は、


「璃子ってスピリチュアルカウンセラーみたいだね！」


そう言って、二人目を合わせて笑う。


陸が側にいてくれたおかげで、あんなに苦痛だった電車にいる時間もあっという間に過ぎる。痴漢の恐怖を感じることもなかった。


やがて、電車は駅に到着。


「また後で！」

そう言って、私たちは、駅で別れた。