祖母は、語り始めた。



「英一郎さんはね・・


三つ年上の私の兄と同い年で兄の親友だったの。


だから幼い頃からよく家に遊びに来てて・・


その頃から、私は英一郎さんの事好いてたのかもね。


お勉強も出来て、ケンカも強くて、男前だったからね。


いじめられっ子だった私をよくかばってくれたりして・・


初恋の人って言うのかしらね。」



そう昔を懐かしむように微笑を浮かべ、恥じらいながら語る祖母は、

まるでその頃に戻ったかのようで・・少女のように愛らしく見えた。