ガシャンッ!!!!!




祖母は手に持っていた麦茶のグラスを滑らせた。



「大丈夫?!」



私は急いで台拭きと掃除機を持って来て、散らばったガラスとこぼれた麦茶の始末をする。



片付け終わると祖母は、おもむろに口を開いた。



「英一郎さんが・・?」



「まだ・・確定した訳ではないんだけど、

おじいちゃんと同姓同名の人がロシアにいるって情報があって・・

だから、おじいちゃんの事詳しく教えて欲しいの。

おじいちゃんは抑留者だったのかとか・・生年月日とか・・

私が、おばあちゃんに代わって、必ずおじいちゃんを探し出すから!!」


私は、熱く祖母に語った。