そんな俺も、高一になった。工業高校に入った俺の周りは、右を見ても左を見ても男。女子は、数人しかいなかった。


正直言って、暑苦しい…


俺は、一番後ろの窓側の席だった。


初めての授業では、『エロ本』が回ってきた。


何考えてんだよ、こいつら……


と言いつつ、俺も読むけど……


そんなエロ本の終着駅は、俺の席だった。俺は一番後ろだから、もう次に回す人がいない。




そんな、ある日の事。


「先生、いやらしい本、持ってきてる男子がいます」


見るに見かねた、一人の女子が言った。


……ちょっと、待って。


なんで皆、僕を見るの。


「ち、違う、違う!」


両手を振って、必死に先生に訴える俺。


「これは、回ってきた本なんだって!」


「誰から、回ってきたの?」


「いや…前の席から……」


「俺、回してませんよ」


「は?」


お前…




助けてくれよ。