翌朝、学校へ着くと、
席順が自由だって黒板に書いてあったから
わたしは一番奥の席を選んだ。



「……まだわたし1人か」



誰も来ていなくて
教室はシーンとしていた。


そんなとき、ガラッと教室の扉が開いた。



「…あれ?席順関係なし?」


「え?あ、はい」


「んじゃ俺は、ここ座る!いい?」



その男の子はわたしの右隣りの席を選び
わたしに聞いてきた。


もちろん、反対する理由はないから
OKした。



「ありがとう!あ、ねぇ、名前は?」


「あ、ええっと、
小山 桜子(こやま さくらこ)です」



わたしはその男の子の顔を見ながら
名前を伝えた。