『そんなにハルちゃんに会うのが楽しみなの?』
………。
あっ…
なるほど…!
ヤキモチね…
って…おいおい…
これ以上…好きにならせないでほしいよ…。
顔が緩んじゃうじゃん!
『…ヤキモチ?』
緩んだままの顔で聞くと、
『…なによ〜!ムカつく!』
怒っちゃった…。
だけど…
『…大好きだよ、若葉!』
そう耳元で囁くと、
『ズルい!』
そう言った若葉は、笑顔になる…。
そして腕をギュッと絡ませ、
『…ごめん…。』
って謝った。
そんなところ…めっちゃ大好きだ。
『…若葉、俺、早くハルちゃんに自慢したいんだよ。』
そっと若葉の頭を撫でた。
若葉はわかってないなぁ…。
ハルちゃん…
俺の実らなかった君への想いは…
俺を成長させてくれた。
ハルちゃんが俺に、本気で人を好きになるってことを教えてくれたんだよ…。
そのおかげで…
若葉に出会えた気がするんだ…。
ハルちゃん…
ホントにありがとう…。
二度目の本気の恋を…
絶対に実らせるよ…。
いつか…
若葉にプロポーズするから…
その時は…
誰よりも喜んでほしい…。
若葉…
愛してるよ…。
俺の心は若葉だけなんだ…
機内に、
『当機はまもなく着陸体制に入ります。シートベルトをしっかりお付けになり…』
スチュワーデスさんの声が響いた。
さて…
もうすぐだ。
俺と若葉を乗せた飛行機はゆっくり…ゆっくり…
高度を下げながら進んでいった。
窓の外には…
一面…緑の海…
いよいよ北海道だ。
待ってろよ…
〜end〜
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
完結までこんなに時間がかかるとは思いもよらなかったんです。
この話を書いている途中に待望の二人目を妊娠出産したり…
自分にとって衝撃的で、精神的に辛い出来事に直面したり…
最後までたどり着けないのでは…と思っていましたが、励ましの言葉や、待ってくださるという言葉を頂いたので、完結ボタンを押すことかできました。
なんだか最後が皆様の思った通りの終わりになっているか…不安です。
納得されないかたもいるかもしれませんが、多目に見てくださると嬉しいです。
本当に、本当に最後までお付き合いいただいたこと、感謝です。
また次のお話を考えておりますので、またお付き合いくださることを願っています。
ありがとうございました。
さよはる