と、いうわけで。

今日は体育祭本番です。


「がんばろうね、さなり」

「うん!」

あんなけ体育の授業のときに練習したんだから大丈夫!

がんばって1位とる!!


入場の合図で一斉に全学年が入場する。

開会の言葉を聞いて
ライジオ体操をして各クラスのテントへと戻る。

「そういえばさなり、
100m走は3番目だよ」

ええええぇ!?

はやすぎません!?

「もー列にむかおっか?」
「う、うん」

やばいよやばいよやばいよ。
どうしよう。
緊張でおなかいたくなってきたよ…。


列でお腹を痛めながら
座っていると

誰かの手が私の頭に置かれた。

ふとうえを見る。

「せんせ…」

「どしたー?
緊張してんのかー?」
と、笑う。

いつもとかわらないなぁ、先生は。

「さなり、あんなけ練習したんだから大丈夫だ!
俺が保証してやる!」

先生…。

先生の言葉は魔法の言葉だね。


「それに…
もし、おまえが1位とったら………」

え!?
うそ!

ほんとに??


これはがんばるしかないでしょ。

「がんばるね!」


おう!とキラキラ輝く太陽の元で笑う先生。

よし…!
次だ、がんばろう。