私の前の人たちが
スタートの合図をしらせるピストルがなるとともに走り出す。

次だよね、がんばろ。


スタートの位置につく。

「位置について…よーい」

私にならできる!


パァァンッッ


勢い良く走り出す。


あと50m…

30m…

10m…

もうすこし!!


もうすこしで1位でゴール!


ってところで

べしゃっ!

まるで漫画の効果音のような音が聞こえた。

あ、わたし、こけたんだ…。

わたしの後ろを走っていた人たちが
次々とわたしを抜かしてゴールしていく。

あ、1位はゆいだ、よかった…。

「ちょっと大丈夫!?さなり!」

「へへ、こけちゃった!」

ヨロヨロと立ち上がり歩く。

「血、でてる!
保健室いこ?」

「でも、ゆい次リレーじゃ…」

「俺がつれてくよ
おまえはリレーならんでこい」

わたしの腕を先生が肩にまわす。

「ありがと、せんせ!
たのんだよ!」


「あるけるか?」

「うん」

あーあ。みっともないなぁ。

さいやく…。