俺らは完全に課長に言ってもらえなければ分からなかった。

そんな事前に言わなく急に来るなんてほとんどないと言っていい事務所だ。

完全に覆す常識だしーーー

俺らはこんなことする筈が・・・・・


そうふいに考え込む俺たちを見て、課長はこちらに視線を向け言葉を口にした。

「高吉。禄蜂。今言えるのは新館がどうなるかとか言いたい、文句あるなら言ってもいいと思うぞ。

ただ新館の社長でもなるお方にお金がないので無理とは言わないでくれ。」

「・・・・・」

それは確かに課長の本心でもあった。
わかるんだ、何故か、

「他は経理課長に任せろ。突き止めるからお前らは新館の社長に逆らわないことを約束していけ。」

「でも・・・・・!」

禄蜂は言葉を零すが課長の真剣な眼差しは本物だ。

「もしあったとしても戻れなくなる契約してるから、責任重要な依頼なんだ」