「……私別に嫌いって言ってないよ、」
「は?自分で何言ってるかわかってんの?仕事は全然理解しない上に、言葉がわかんない?それだけで迷惑かけてるんだよ!?」
「………美浜くん……」
「…知ってるよ。だから頑張ってる」
「どこが?貴方だけ一年も遅れてんの、馬鹿すぎる」
鼻で笑う美浜は完全に狂っていた。
社長も流石に、この発言にはさらに驚いたらしく酷くショックな顔をして美浜を見ていた。
美浜はこうみえても、嘘を付く人だ。
先ほどいったあの嘘ついた事件は今も健在にべらべらと何事もないように言う。
でも、美浜を嫌っていない。
それだけは事実だ。
だけれど、さすがに嫌に感じたのか社長が止めに入った。
「美浜くん…さすがに言い過ぎだ。よくないぞ、」
「社長……」
思わず声をもらす美浜。
「翠道、お前は気にするな。酷く思いながらやっていることはわかっている。
けどなーーーー」
そんな人を無視しながらも、笑顔を出して仲直りさせる。
その気、だ。きっと。
ーーーーでも…
してくれることは嬉しい。
けど社長は誰に言ったほうも詳しく聞いていない。
それでも、
もし私がそこでできるとしたら
どうなんだろう?
「社長、」
「……ん?」
「私もしあそこが必要って言ってくれるなら行きます」
私が失敗してもわかってくれるのかな。