「キスしたいんだ」



恥ずかしいなんて気持ちは、どこかへ行ってしまった。



「ダメか?」



瞳に涙が浮かんでいるのが分かって



「ごめん…泣かせるつもりじゃ…」



“なかった”



そう言おうとしたら…



凜が思い切り背伸びして俺にキスした



頬じゃなくて唇に



固まってしまって動けない俺に



「仕返し。」



と言って意地悪そうに笑っている



あーもう…



ヤラレタ。



どうしてくれようかこのヤロウ。