『…鍵、無くしたか?』



思い切って声をかけると



後ろ向きのまま、ブンブンと頭を振った



そんなに俺の顔見たくねーかよ



「俺に呆れた?」



ぐるっとこっちを向いて、目を見開いている



なんだよ。



その反応…



「もう、名前も呼んでくれないのか?」


そう言った俺の声はかすれていて…泣きそうな声だったかもしれない。



凜は固まったまま、俺を見続けている…



どうして、何も言わないんだよ…



もう、幼なじみにも戻れないのか?