それを聞いた途端、涙腺が崩壊したように涙がとめどなく溢れた。


わんわん喚きながら、ひたすら泣き腫らした。


彼の腕の中で。


そして決めた。彼に話そうと。


どう思われても構わない。


もしかしたら、可哀想な奴と同情されるかもしれない。


いいんだ、わたしは彼を信用してる。


傍にいるという言葉を心から信じてるんだ。



泣くだけ泣きまくった私は、落ち着いてから彼に言った。


「圭人君、私の話、聞いてくれる?」


私にとっては勇気のいる選択だったのかもしれない。


圭人君の手を握る手に力が入った。


「うん。もちろん。」


そう言った彼もギュッと握り返してくれた。


そして、途中にある公園に入り、ベンチに座る。


もうすぐ夏になるのもあり、緑がいっぱいだ。


木漏れ日が気持ちいい。



「あのね、圭人君…。」





そして、私の過去を、ポツポツと話し始めた。