隣には圭人くんが立っている。


やはり系の仕事関係かな?と内心ホットした。



「谷原も染谷も忙しいところ呼んで悪いな。」


「いや、一区切りついてたんで大丈夫です。」
「私も大丈夫です。」


「そうか、それなら良かった。俺今からちょっと忙しくてな、お前ら買い出し行ってきてくれないか?」


そんなことかとさらに安心した私は
「分かりました、何を買ってくればいいですか?」とすかさず聞く。


「さっき体育倉庫の鍵が壊れてたんだよね、だからホームセンターに行って丁度いい大きさの南京錠買ってきてくれないか?」


南京錠?あ、あの大きいやつかと考えてると圭人君が先生に返答した。


「分かりました、それはいいですけど…」


「けど、なんだ?」


「俺たちパシリにしていいんですか?」


と笑顔で尋ねた。


「さすが谷原、そう言うと思ったよ。」


そう言って先生は5千円を谷原君に渡す。
そして言葉を付け加えた


「鍵をこれで買って、余ったらお前らで何か買っていいぞ。」