「ひろ! 羨ましいでしょ?芽留と骨董品展覧会に行くんだよ!」 「いや、羨ましいけど…そう言う意味で聞いたんじゃなくて…」 「んん?じゃあ、なぁに?」 廣木君は芽留ちゃんからわたしに目線を変える。 わたしは彼が何を言いたいのか、分かった。 少し罪悪感に苛まれ、目をうようよさせる。 「えっと…」 「…」 「…」 「…」 「…ご、ごめんなさい」 正当な理由も、言い訳も、何も見つからず、ただ謝るしか無かった。