陽君はそう言うところあるんだよね。


俺様だけど、

ちゃんと人の気持ちも考えられて、

優しいんだ。


だからいじめられつつも一緒にいられたんだ。


「…… でも、ただ逃げるんじゃ足がつくし、

 だけど、金も稼がなくちゃだし、

 だから、あそこの昔に知り合いがやってるカフェに泊まり込みさせてもらって、

 バイトしてるんだけど、

 どうやらあそこもばれたらしくて、

 この間そいつの友達らしいやつがやってきて、

 あれこれ聞いて行ったらしいんだよ。


 たまたまその日は休み貰ってたから良かったけど、

 でも、次来ないとは限らないだろ?

 そんで、なんとかばれるのを遅らせようかと


 だから、さっきの……」



「女装!」


「そういうこと」


「いいよ、いいよ、すっごい似合ってた。

 元々陽君イケメンだから、

 女装しても美人だよね」


「でも、やっぱばれるんだな。


 完璧だと思ったんだけど、

 お前にんばれるんじゃ、時間の問題だよ」


「さっきがん見してたのは美人だったからで、

別に陽君だと思ったから見てたわけじゃないよ」


「でも、お前誰でもがん見しないだろう?

 何でそうしたんだよ?」


「ええとね、違和感かな、

それと、どっかであったことあったかなあ?

 こんな美人に知り合いいたっけって……あっ!」


「な?

 俺を探しに来たやつなら、絶対ばれるよな。

ばれないとは限らないだろ?」


「なるほどね~」