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やばい、やばすぎるよ。


絶対血管を流れる血は逆流してるはず。


ずっと探していたあの子が彼女だったなんて。


それも想像していた通りののぞみちゃん似の可愛い子だ。


モロ好み♡

会いたいという思いが先行していたから、

実際に会ってどうするかシュミレーションできていない。


ってか、もう逢っちゃってた場合、

どうしたらいいんだ。


今更はじめましてもないし、

謝るっていうのもなんか違う気がするな。



大体俺が一方的に彼女の名前を知ってるって、

彼女にとって気分的にいいものだろうか?


キモイって退かれたりしないだろうか?


ああ、でも、だまってるなんてできない。


少なくてもこのままフェイドアウトするのもあり得ない。



かといって告白して付き合ってなんて到底言えるもんじゃないし、

うぉぉぉぉっ


どうすりゃいいんだ俺~っ!


『非常事態発生、非常事態発生、総員配置につけ!

 非常事態発生、非常事態……』



頭の中は、非常事態に警報鳴りっぱなし。


バイト中だと言うのに、

注意欠陥。


何度もペアの佐川さんに怒鳴られっぱなしだが、

気持ちここにあらずである。



許してほしい、何しろ3年越しの恋に再会できたのだから。